祈りの聖地こころの観音霊場・仁比山護国寺 地蔵院 出版物紹介

種田山頭火も巡った九州西国霊場巡礼の旅

日本最古とも伝えられる九州西国観音霊場は、今から約1300年前の奈良時代、和銅6年(713)、仁聞菩薩によって開創されました。

古い歴史に培われた九州北部をめぐる観音巡礼は、「日の御子」を祀る英彦山霊泉寺から始まり、太宰府の観世音寺で結願となります。

九州は古くから大陸との交易が開けていたところで、独特の文化と、豊かな自然に恵まれた地であり、そのため、古くから多くの巡礼者を魅了し続けています。

その歴史は西国三十三ヵ所や四国八十八ヵ所より古いとされています。

エリアは福岡、大分、佐賀、熊本、長崎の5県に及び、北九州を網羅。

行雲流水の旅に生きた種田山頭火は、「風の中 声はりあげて南無観世音」と昭和4年より七年にかけて九州西国三十三観音霊場を巡礼しました。

種田山頭火 行乞記(二) (一部抜粋)
三月七日 降つたり晴れたり、行程四里、仁井山、麩屋(二五・中)

今日の行乞相はよかつた、心正しければ相正し、物みな正し。

今日は妙な日だつた、天候も妙だつたが人事も妙だつた、先づ、佐賀を立つて一里ばかり、畦草をしいて一服やつてゐると、刑事らしい背広服の中年男が自転車から下りて来て、何かと訊ねる、素気なく問答してゐたら――振向きもしないで――おとなしくいつてしまつた、それからまた一里、神崎橋を渡つて行乞しはじめたら、前の飲食店から老酔漢が飛びだして、行乞即時停止を命じた、妙な男があるものだわいと感心してゐるうちにドシヤ降りになつた、行乞は否応なしに中止、

合羽を着て仁井山観音参拝、晴間々々を二時間ばかり行乞、或る家で、奥様が断つて旦那はお茶をあがれといふ、ずゐぶん妙だ、それからまた歩いていると呼びとめられる、おかみさんが善根宿をあげませうといふ、此場合、頂戴するのがホントウだけれど、ウソをいつて体よく断る。……

久しぶりに山村情調を味はつた、仁井山第二十番札所地蔵院はよいところ、といふよりも好きなところだつた、山が山にすりよつて水がさう/\と流れてくる、山にも水にも何の奇もなくて、しかもひきつけるものがある、かういふところではおちつける、地蔵院の坊守さんがつゝましくお茶をよんで下さつた、しづかでいゝところですね、と挨拶したら、しづかすぎまして、と微笑した。

国宝級の仏像や健造物を有する寺院をはじめ、桜や紅葉の名所として名高い寺院もあり、北九州の自然や文化、そして温泉なども交えて紹介する一冊です。

地蔵院は二十番札所であり、一千三百余年の法灯を伝え、人々の信仰を集めています。

武雄温泉や別府、湯布院などの温泉めぐりもご一緒に。

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神社仏閣おちゃ巡りーシュガーロード編ー

寺社巡り歴10年越えの女子ライターが、実際に訪れて“気分が上がった”神社仏閣とその周辺のお茶どころを紹介する旅エッセイ本『神社仏閣おちゃ巡り』。

シリーズ第3弾となる本作では、北部九州を通る“シュガーロード(長崎街道)”がテーマ。
著者が自らの足で長崎・佐賀・福岡の宿場町を巡り、独断と偏見で各地の神社仏閣や縁起物、カフェを紹介しています。

掲載エリアは、北九州、飯塚、鳥栖、神埼、佐賀、小城、武雄、嬉野、鹿島、彼杵、大村、諫早、長崎の宿場町とその周辺の気になるエリア。

旅行ガイドブックに載らないマイナースポットも多数、記載され、地蔵院も紹介されています。

「目のつけどころが面白い!」 「由緒や歴史から入らない、分かりやすい神社仏閣ガイド!」
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